古来より、香りは神に関わる儀式や死者への弔い、薬、媚薬としてさまざまな場面で使われています。 本日は最も代表的なお香の原料をご紹介します。
【沈香】
ジンチョウゲ科アキラリア属
ゴリスチラス属の常緑高木
産地:インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、等
英名: アガーウッド
最も代表的な香木です。日本人にとってなじみの深い薫りのひとつ。病気や外的要因で傷がついたとき防衛の為に樹脂を作ります。長い年月を経て成分が変化し香りを放つようになったもの。樹脂の部分が重く水に沈むことから沈水香木=沈香の名が付きました。 沈香になるには50年かかり、高品質なものは100年以上かかります。乱獲によりワシントン条約附属書Ⅱに指定されています。
シャム沈香とタニ沈香があり、シャム沈香はタイ、カンボジア、ラオス、ベトナム産のインドシナ半島で産出したもの、タニ沈香はジャワ島、ボルネオ島などのインドネシアの島々でと採れたものです。
【白檀】
ビャクダン科半寄生の常緑高木
産地:インド、インドネシア等
英名:サンダルウッド
常温でも香ることから、仏像、扇子、数珠などに使われることから、沈香より身近な存在かもしれません。
インドのマイソール産がもっとも上質と言われています。白檀は沈香と並んで日本の香文化になくてはならない主原料で塗香、香り袋、線香と幅広く使われます。
【龍脳】
フタバガキ科の常緑高木
産地:インドネシア、マレーシア
英名:ボルネオール
木よりしみ出る結晶状の成分を採取したもの。樟脳に似ていますが、より優雅でさわやかな香りです。
和の香りの代表する香り。
防虫効果も高く、アーユルベーダでは頭痛き効くとされています。